日本小児循環器学会会員の皆様へ

平成26年6月15日

日本小児循環器学会理事長
安河内 聰

 岡山で開かれる第50回日本小児循環器学会学術集会の開催も後3週間と近づきました。 佐野俊二会長をはじめとする学術集会担当者、学会プログラム委員会や学術集会事務局の方々の努力もあり、素晴らしい企画とプログラムが組まれております。 学術集会での会員のみなさまの充実した発表と活発な議論をお願いしたいと思います。

 新しい学会の運営体制となってほぼ1年となりました。この間、専門医制度の体制移行や医学会からの利益相反に関する勧告など、学会を取り巻くさまざまな変化がありました。 日本小児循環器学会としても、そのような周囲の環境の変化への対応を含め今後のあり方などの議論を、会員の皆様のご意見を聞きながら進めてまいりたいと考えて活動してきました。 今度の総会ではその取り組みについて各担当委員会から報告がされますが、その中でいくつかの試みと活動の報告をさせていただきたいと存じます。

 まず学会のホームページが広報交流委員会(中西敏雄委員長)を中心とした努力で平成26年6月1日に新しくなりました。 以前のホームページに比べ、会員の皆様に関係する情報が見やすくなるように設計されました。 まだこれから様々な情報やコンテンツが追加される予定となっていますが今後教育コンテンツを含めたホームページ上の内容充実や情報提供の表示方法などさらに充実させていきたいと考えております。

 また医学会からの要請もあり昨年末に利益相反委員会(COI委員会)を三重大学の三谷義英先生に委員長をお願いして、日本小児循環器学会としてのCOIについて制度設計を進めていただきました。 第50回学術集会から発表の際にCOI開示についての表記もお願いしています。この利益相反については、厳しい社会情勢の背景がございますので学会としてもきちんとした体制を早急に確立したいと考えております。

 専門医制度につきましては、専門医制度委員会(富田英委員長)を中心とする専門医関連委員会の方々の努力により、運営改善が進んでいます。 皆様ご存じのように新しく平成26年5月8日に専門医制・評価認定機構から「一般社団法人 日本専門医機構」が発足し本年6月より本格的な活動が始まることになりました。 まずは日本小児科学会、日本内科学会、日本外科学会など基盤学会19学会の専門医制度研修が平成28年度から開始される予定です。 日本小児循環器学会専門医は、基盤学会の上のサブスペシャルティの専門医としての位置づけとなっています。 今後基盤学会の専門医制度設計の進行に対応して、確立した専門医制度となるよう学会として取り組んでいきたいと考えております。 必要な情報につきましては、順次学会ホームページなどを利用して会員の皆様にお知らせできるようにしたいと思いますので、よろしくお願いします。

 日本小児循環器学会雑誌のアンケート調査のご協力どうもありがとうございました。 今後の雑誌の編集、発行について皆様からいただいたご意見を参考に編集委員会(白石公委員長)に今後の学会誌のあり方について提案をとりまとめていただく予定になっています。

 また今年から欧州小児循環器学会(AEPC)と日本小児循環器学会(JSPCCS)との間で、若手医師短期研修プログラムの枠が2人から3人に拡大されます。 若い会員の皆様により幅広い世界的な視野を持っていただくためにも、この制度を有効利用していただきたいと存じます。 詳細はホームページ上に掲載されておりますのでふるってご応募いただければ幸いです。

 以上は、この1年間の学会各委員会活動の一部の報告ですが、他の委員会でも活発な活動が行われています。 今後ともできるだけリアルタイムに各活動経過の報告を行い、またその報告に対する会員一人一人のご意見をいただきながら、少しでもよい学会となりますよう努力したいと考えておりますので、皆様のご協力を是非ともお願いしたいと存じます。