日本小児循環器学会雑誌  第26巻 第1号(85-91) 2010年

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著者

佐多荘司郎1),小柳 俊哉1),蔵田 洋文2),平井 克樹2),西原 重剛2),宮本 隆司3)

所属

熊本赤十字病院心臓血管外科1),小児科2),群馬県立小児医療センター心臓血管外科3)

要旨

左冠動脈右バルサルバ洞起始症(anomalous origin of the left coronary artery from the right sinus of Valsalva)は若年者の突然死の原因となる稀な疾患である.本疾患が原因で急性心筋梗塞を発症し,心臓カテーテル検査中に心肺停止に陥ったが救命でき,unroofing techniqueによる根治術を行った11歳,女児の症例を経験したので報告する.unroofing techniqueは短い大動脈遮断時間で,十分な径の左冠動脈入口部を作成できる有用な手術手技であると思われる.

平成21年6月12日受付
平成21年10月27日受理

キーワード

coronary artery anomaly,sudden death,unroofing technique,acute myocardial infarction

別冊請求先

〒862-8520 熊本市長嶺南2-1-1 熊本赤十字病院心臓血管外科 佐多荘司郎