N-IV-2
ライン固定法とテープ・シーネ固定後の看護婦による管理方法の調査・検討
東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所 6 階病棟
藤田由美子,小田美穂,佐藤みほ,市ノ瀬美貴子,山本由理子

当科の検査・治療において,静脈内持続点滴(以下点滴と略す)や抗生剤等の静脈内注射は頻繁に行われる処置のひとつである.静脈内注射など時間毎の注射・点滴治療を行っている児においては,何度も針を刺すことによる苦痛を減らすためにへパリン加生食シリンジ固定によるラインキープ法(以下へパ生キープと略す)を行っている.しかし小児の特性とも言えるが,ラインキープされているという状況をわからず,挿入部の安静保持ができずにいることが多い.そこでライン保持の目的で,当科では刺入部のテープによる固定,関節をはさんだシーネによる固定,更に乳幼児等で必要と思われる児に対しては布袋によるカバーを行っている.しかし,医師より「点滴やへパ生キープのラインがよくもれる,もれやすい」といった声が聞かれ,固定法やラインキープ後の看護婦による管理について問われることがあった.そこで第一歩として,医師・看護婦に対しラインの固定法とその管理に関する意識調査を行った.ラインのもれる原因として“ラインキープ時のテープ・シーネの固定方法の問題” “児の動きの激しさの問題” “児の血管の質や強い薬の使用の問題” “テープ・シーネ固定後の管理面の不統一さ等の問題”があげられた.以上の結果から,(1) 児の特殊性を考え,児の動きを考慮した固定方法の確立,(2) テープ・シーネ固定後の管理面の統一化をはかるための調査・検討を行ったのでここに報告する.

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