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I-E-18 |
先天性心疾患における左室2D speckle trackingによる拡張機能評価 |
埼玉医科大学国際医療センター小児心臓科
関 満,先崎秀明,岩本洋一,小林俊樹,石戸博隆,葭葉茂樹,竹田津未生,増谷 聡 |
【背景】2D speckle tracking(2DST)による心室壁運動評価は心機能に関する非侵襲的かつ有用な情報を提供してくれる可能性があるが,2DSTで得られる種々の指標の小児心疾患における意味づけに関してはいまだ不明である.今回われわれは,拡張機能に焦点を絞り,2DSTで得られる拡張期strain rate,untwisting rateとカテーテル検査で得られたrelaxation time constatantとの関係を検討した.【方法と結果】先天性心疾患患者28例(COA,TOF,TA, TGA)の左室壁運動をGE Vivid 7をもちいて2DSTで解析し(心尖四腔,長軸,短軸),ECHOPAC workstationにてoff line解析を行った.Relaxation time constatant(Tau)は,高精度圧測定用ガイドワイヤーで測定した左室圧曲線から,Monoexponential,Logistic関数の双方で求めた.2DSTによる等容弛緩期のglobal strain rate は,疾患によらずTauと非常に強い負の相関を示した(r = 0.83,p < 0.001).一方untwisting rateもTauと負の相関を示した(r = 0.52, p = 0.005)が,untwisting rateは,twisting rateと相同し,COA患者でtwisting rateが高く,Tauが遅延している患者においては,untwisting rateは高く,心室弛緩との解離を認めた.【考察】Speckle trackingによる等容弛緩期のglobal strain rateは,心室弛緩を表すよい指標であるが,untwisting rateは,収縮能や負荷の影響も反映している可能性があり注意が必要であると思われた. |
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