II-P-13
胎児心スクリーニングにおけるSono VCADの有用性
神奈川県立こども医療センター新生児科
川滝元良

【目的】流出路の観察は胎児スクリーニング率向上に不可欠である.Sonography based Aided Diagnosis(Sono VCAD)は胃泡,左右流出路,動脈管,上下大静脈をより簡単に描出するために開発された新しい3D/4Dエコーの表示法である.今回流出路に異常を有する先天性心疾患のスクリーニングにSono VCADが有用であるかを検討した.【方法】正常例50例,TGA 10例,TOF 20例,在胎週数:18~40週.GE Voluson 730またはE8で収集した3D/4DデータをSono VCADで解析し,左右流出路が描出できるかどうかを検討した.【結果】正常群,TOF群,TGA群とも2/3以上の症例で流出路が描出されていた.描出されてない症例でも水平方向に平行移動することにより全例描出された.【考案】Sono VCADは18~23週の正常胎児のデータを基に作成されたソフトである.したがって23週以後の症例では描出不可能な症例も出てくる.このような症例でも断面を水平方向にずらすことにより描出が可能となった.23週以後の正常胎児のデータを基にした新しいSono VCADのソフトが開発されれば描出率のさらなる改善が期待される.【結語】Sono VCADは流出路の胎児スクリーニングに有用である.

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