新着情報
- 2024.9.2
- 日本小児循環器学会 COVID-19対策特別チームの解散について
2023年5月8日に新型コロナウイルス感染症は5類感染症へと移行されました。その後の社会環境の変化に伴い、COVID-19 感染拡大下に組織された当チームの役割も終えたものと判断しました。
その活動を終えることが2023年度第4回理事会(7月10日)で報告され承認され、その終了となりました事をお知らせします。 - 2022.2.15
- 新型コロナウイルスワクチンに関する情報を「患者様・ご家族向けページ」「医療従事者向けページ」に掲載しました。
理事長声明
2019年末から猛威を振るったCOVID-19感染症は、徐々にその勢いが鎮静化し、2023年には感染症第5類に格下げされ、その社会での対応もインフルエンザ等の感染症と同等になりました。しばらくその流行状況を観察しておりましたが、基礎に心疾患をもつ小児の重症例が減少したこともあり、本学会の今までのCOVID-19感染症への対応を見直すことにしました。
その結果、COVID-19対策特別チームを解散することが、2024年7月の理事会で承認されました。
今後は流行状況に応じて柔軟に対応していく予定です。
2024年9月2日
特定非営利活動法人日本小児循環器学会
理事長 山岸敬幸
国内では3年ぶりに移動制限のない夏を迎えましたが、COVID-19感染拡大は第7波を形成し、これまでで最大のピークを迎えています。第7波の特徴は、子どもたちを含む若年層に感染が広がり、感染者対応に加えて、多くの自宅待機者により業務に支障をきたす施設が増大していることです。重症者対応だけでなく、必ずしも重症者がいなくても医療体制が逼迫する“医療崩壊”の状態が起こっています。学会としてはCOVID-19対策特別チームが「日本小児循環器学会ポータル」による情報共有を再開し、HPの情報も随時更新しています。
心疾患のある患者さんとご家族は、COVID-19の重症化リスクについてご心配が強いと思います。皆様がとても気をつけて下さっているおかげと思いますが、経験的には重症化は少ないです。学会HPに示す理論的に重症化リスクが高いと思われる病態(https://jspccs.jp/covid-19/families/questionnaire-2/)の成人の方は、PCR陽性になって発熱などの症状があれば、早めに経口抗ウイルス薬を処方してもらい重症化を防ぐこともできます。
また、日常生活における感染対策、登園・登校・就業について、ワクチンの効果や副反応、メリット・デメリットなどについて、基本的な考え方は変わりませんが、国内の経験やエビデンスも蓄積されてきましたので、随時情報を更新して疑問や不安を少しでも解消し、安心を提供していきたいと思います。
循環器に関連の深い事柄として、以下の3つを挙げておきます。詳細は「患者様・ご家族向けページ」および関連リンク集で確認して下さい。
- 新型コロナウイルス感染による心筋炎、ショック:基礎心疾患とは関係なく、重症例としてまれに報告があります。早期発見・治療が重要です。また、国内ではまれですが、感染が治癒して2〜6週間後に多臓器系に強い炎症を起こす「多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)」が報告されています。報告例は9歳前後の児が多く、必ず発熱があり、発疹や眼球結膜充血など川崎病に似た症状を認めます。川崎病に比べて消化器症状(腹痛、嘔吐、下痢など)が多いので、感染後しばらくして発熱、消化器症状があったら注意です。ショック症状をきたす重篤な病態で、やはり早期発見・治療が重要です。
- ワクチン接種後の心筋炎:感染による心筋炎より頻度が低く、まれですが、報告例は10-20代の男性が多いです。運動との関連が考えられており、厚労省は接種日には激しい運動を控えるように推奨しており、また、接種後2週間、激しい運動を制限している国もあります。普段よりも激しい運動・イベント(運動会、大会、合宿、特訓など)の前に接種を予定しないようにすること、接種後に胸痛、呼吸困難、動悸などがあったら、すぐに医療機関に受診し、ワクチンを受けたことを必ず医師に伝えることにしましょう。早期に発見されれば、入院は必要ですが、ほとんどが軽快して退院しています。
- 乳幼児ではCOVID-19に加えてRSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、手足口病、ヘルパンギーナなどの夏風邪ウイルスが流行し、インフルエンザの報告もあります。特に発熱した心疾患乳児では、COVID-19よりもRSウイルス感染の方が重篤になることも多いので、様々な病原体を意識して感染対策する必要があります。
最後に再度強調しますが、個別性の高い小児循環器・成人先天性心疾患の特性から、外来受診、検査や治療のスケジュール、通学や通勤の可否など、一概にすべての患者さんに共通した指針を述べることは困難です。学会としては 「どんなときにも主治医を頼っていいのだよ」というメッセージを今後も送り続けていきます。医療従事者にもご負担が増えている中、繰り返しのお願いで恐縮ですが、特に主治医の先生方には、「個々の患者さんの疾患や病状に合わせて個別に対応し、患者さん・ご家族と共に最善を考え、COVID-19で動揺されている患者さんとご家族の不安の軽減に努める」ことに、引き続き特段のご配慮をいただければ幸いです。
2022年8月18日
特定非営利活動法人日本小児循環器学会
理事長 山岸敬幸
2022年1月18日
特定非営利活動法人日本小児循環器学会
理事長 山岸敬幸
はじめに、COVID-19感染症対応の最前線で戦っておられる全ての皆様に心より敬意を表します。
クラスター対策で拡大スピードを遅らせて来た日本でもCOVID-19拡大は留まる気配を見せず、すでに感染者の対応に追われている方、足元に迫るオーバーシュート対策を急いでいる方等々様々かと存じます。
この未曾有の困難の最中、多くの感染症専門家やアカデミアからこの戦いに必要な膨大な情報が相次いで発信されております。循環器疾患を持つ子ども達と、循環器病を持って成長した成人のためのアカデミアである日本小児循環器学会は何を為すべきなのか、現実的で効果的な行動とはいかなるものかを考え抜いた末、以下のサイトを立ち上げ、そしてアップデートをしていくことを決めました。小児循環器疾患の患者さんとご家族、そしてその方々のために努力している医療従事者の不安軽減に繋がる情報を効率的に提供します。
このサイトの利用がひとりでも多くCOVID-19感染の回避と感染者の回復促進に繋がり、より多くの笑顔でこの長い戦いを終える日を迎えられることを祈念しております。
末筆ではございますが、皆様ご自身の体調管理には十分にご留意頂きますようお願い申し上げます。
2020年4月17日
特定非営利活動法人日本小児循環器学会
理事長 坂本喜三郎
日本小児循環器学会COVID-19対策特別チーム
特別チームの役割を終えたものとし、活動を終了しました。
<目的>
- 当学会員ならびに小児循環器関連患者に有用な学術的・社会的情報の収集
- 当学会員への有用な情報(医療従事者向け情報)の発信
- 小児循環器関連患者および家族・社会への有用な情報の発信
- 小児循環器診療施設間の情報共有
- 関連学会の情報収集および関連学会との連携
責任者:山岸敬幸(慶應義塾大学)
副責任者:坂本喜三郎(静岡県立こども病院)
統括リーダー:土井庄三郎(災害医療センター)
副統括リーダー:豊野学朋(秋田大学)
アドバイザー:三谷義英(三重大学)
アドバイザー:檜垣高史(愛媛大学)
アドバイザー:白石公(国立循環器病研究センター)
<医療従事者向け情報発信チーム>
- リーダー
藤井隆成(昭和大学) - 委員(内科系教育委員会委員として)
加藤太一(名古屋大学)
安田和志(あいち小児保健医療総合センター)
松井彦郎(東京大学)
星合美奈子(山梨県立中央病院)
<患者・家族・社会向け情報発信チーム>
- リーダー
立石実(聖隷浜松病院) - 委員
落合亮太(横浜市立大学)
城戸佐知子(兵庫県立こども)
豊野学朋(秋田大学)
石戸美妃子(東京女子医科大学)
<施設間連携情報発信チーム>
- リーダー
小野 博(国立成育医療研究センター) - 委員
北海道:武田充人(北海道大学)
東北:小澤晃(宮城県立こども病院)
茨城・栃木・群馬・埼玉:塩野淳子(茨城県立こども病院)
千葉・神奈川:上田秀明(神奈川県立こども医療センター)
東京:小野博(国立成育医療研究センター病院)
新潟・富山・石川・福井:沼野藤人(新潟大学医歯学総合病院)
山梨・長野・岐阜・静岡:田中靖彦(静岡県立こども病院)
愛知・三重・滋賀・奈良・和歌山:安田和志(あいち小児保健医療総合センター)
大阪・京都・兵庫:黒嵜健一(国立循環器病研究センター)
島根・鳥取・岡山・広島・山口:馬場健児(岡山大学病院)
徳島・香川・愛媛・高知:早渕康信(徳島大学病院)
福岡・佐賀・長崎・大分:永田弾(九州大学病院)
熊本・宮崎・鹿児島・沖縄:野村裕一(鹿児島市立病院)