日本小児科学会から、3月25日付けで「12〜17歳の小児に対する新型コロナワクチン追加接種について」の見解がホームページ上で公開されました(http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=424)。
この中で記載されているとおり、日本小児循環器学会としても、12~17歳の小児で考慮すべき基礎疾患を有する者に対して、早急に追加接種できる体制を整えておく必要があると考えます。
「考慮すべき基礎疾患を有する者」に関しては、「日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会:新型コロナウイルスワクチン接種に関する、小児の基礎疾患の考え方および接種にあたり考慮すべき小児の基礎疾患等( http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=409)」に記載されている「慢性心疾患」として挙げられている項目と、当学会が接種を推奨する《重症化するリスクが高いと考えられる心臓病》は一致しており、当学会としても、日本小児科学会と同様に《重症化するリスクが高いと考えられる心臓病》に対して、新型コロナワクチンの追加接種を推奨します。
そして、接種にあたっては、特に本人の病態や病状をよく把握している主治医に、接種方法、接種後の体調管理や副反応に対する対応などを含めて事前によく相談して下さい。
重症化するリスクの高い心臓病
- 複雑な先天性心疾患の方(手術前、手術後)
- 単心室(フォンタン手術後)
- 酸素飽和度が低い、またはチアノーゼがある
- 心臓の力が弱っていたり、心不全がある
- 不整脈がある
- 肺高血圧などの肺の問題がある
- 過去3ヶ月以内に心臓の手術を受けている
- 先天性心疾患以外に肝臓、腎臓、内分泌などの他の疾患を患っている
- 心臓移植を予定している人、もしくは移植を受けた人
- ダウン症候群、22q11.2欠失症候群、無脾症候群、多脾症候群
- ステロイド剤や免疫抑制剤の使用など免疫力低下のある人