日本小児循環器学会雑誌  第25巻 第6号(775-793) 2009年

全文PDF

著者

大川眞一郎1),千田 宏司2),沢辺 元司2)

所属

霞が関ビル診療所内科1),東京都老人医療センター病理2)(現東京都健康長寿医療センター病理部門)

要旨

高齢者連続剖検8,500例中の先天性心疾患は93例(全剖検例中の1.1%)で男性43例,女性50例,平均年齢79.0歳であった.最も頻度の高かったのは二次孔型心房中隔欠損の28例で大動脈二尖弁を基盤とする大動脈弁狭窄17例,各種僧帽弁異常による僧帽弁閉鎖不全16例がこれに次いだ.その他,不全型心内膜床欠損,心室中隔欠損,部分的肺静脈還流異常,動脈管開存を各 4 例と修正大血管転位,Ebstein奇形など各 2 例,大動脈弁下狭窄,バルサルバ洞瘤破裂など各 1 例がみられた.その他の軽度心奇形として心室中隔欠損の自然閉鎖15例、冠状動脈異常121例などがみられた.

平成21年7月28日受付
平成21年9月17日受理

キーワード

congenital heart disease (CHD),the elderly,atrial septal defect (ASD),aortic stenosis (AS),bicuspid aortic valve,mitral regurgitation (MR),coronary anomaly

別冊請求先

〒100-6012 東京都千代田区霞が関 3-2-5 霞が関ビル 12階  霞が関ビル診療所内科 大川眞一郎