日本小児科学会から、3月1日付けで「2022年3月時点での新型コロナウイルス感染症流行下での学校活動について」の提言が発表されました(http://www.jpeds.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=141)。
日本小児循環器学会においては、先天性心疾患やその他の心臓病をもつお子さんの中でも、特に《重症化するリスクが高いと考えられる心臓病》に該当する場合、学校が休業になっていなくても、校内で流行が確認される場合や、ご両親が不安に思う場合には、自主的に学校を休むことも選択肢になりうると考えています。このため、学校の判断で休校とする場合だけでなく、《重症化するリスクが高いと考えられる心臓病》に該当するお子さんが自主的に学校を休む場合でもリモート教育を受けられるように、上記の提言の「1.学校等の対応について」の②において「基礎疾患のある感染重症化リスクの高い小児等が、主治医の判断を得て自主的に学校を休む場合にも、リモート教育等による教育の機会を確保する必要があると考えます」の文言を入れることを要望し、提言に付け加えられました。
医療現場と同様に、教育現場もCOVID-19の対応に大変苦慮されていることかと思いますが、自主的に学校を休んだ場合の、リモート教育や自主学習など教育の機会確保、それによる成績の過小評価などのないよう、ご配慮をお願いいたします。
重症化するリスクの高い心臓病
- 複雑な先天性心疾患の方(手術前、手術後)
- 単心室(フォンタン手術後)
- 酸素飽和度が低い、またはチアノーゼがある
- 心臓の力が弱っていたり、心不全がある
- 不整脈がある
- 肺高血圧などの肺の問題がある
- 過去3ヶ月以内に心臓の手術を受けている
- 先天性心疾患以外に肝臓、腎臓、内分泌などの他の疾患を患っている
- 心臓移植を予定している人、もしくは移植を受けた人
- ダウン症候群、22q11.2欠失症候群、無脾症候群、多脾症候群
- ステロイド剤や免疫抑制剤の使用など免疫力低下のある人